2021年11月4日、デンマークのゲーミングデバイス専門ブランド「SteelSeries(スティールシリーズ)」より、光磁気スイッチ「Prestige OM」を搭載した小型ゲーミングマウス「Prime Mini」「Prime Mini Wireless」「Prime+」の3機種が発表されました。
当記事では、2021年11月12日から順次販売開始されている手にフィットしやすい無線(ワイヤレス)ゲーミングマウス「Prime Mini Wireless」の実機レビューをお送りします。
「Prime Mini Wireless」スペック
国内発売日 | 2021年11月12日 |
価格 | 16,100円(税込) |
サイズ | 120.3 × 66.2 × 40.7 mm |
重量 | 73g |
ボタン数 | 5 |
センサー | SteelSeries TrueMove Air |
最大CPI | 18,000 CPI |
最大レポートレート | 1,000 Hz(1ms) |
クリック耐性 | 100,000,000回 |
充電時間 | 15分の充電で15時間使用可能 |
バッテリー持続時間 | 100時間 |
プレスリリースの情報を上記にまとめました。
特筆すべきは光磁気スイッチ「Prestige OM」で、その耐久性はなんとクリック耐性100,000,000回。使い始め初日の新鮮さがずっと続く、世界で最も信頼性の高いスイッチとのこと。
デザインにおいては、ワイヤレスモデルでは珍しいエルゴノミクスを採用。重量が増えてしまいがちなエルゴノミクスのゲーミングマウスでありながら、73gの軽量化に成功しています。
パッケージ同梱物
- 製品情報ガイド
- マウス本体
- USB Type-C to USB Type-Aケーブル
- ドングルエクステンダー
- USB Type-Cドングル
「Prime Mini Wireless」マウス本体の写真
「Prime Mini Wireless」レビュー
「かぶせ持ち」「つかみ持ち」「つまみ持ち」それぞれの使用感
ゲーミングマウスは人によって持ち方が異なるので、どの持ち方の人でも使用感が分かるように「かぶせ持ち」「つかみ持ち」「つまみ持ち」の3つの持ち方でPrime Mini Wirelessを使用してみました。
参考までに、筆者の手のサイズは手首から中指の先端まで約17cmです。
かぶせ持ち
まずは「かぶせ持ち」で使用してみました。
デザインがエルゴノミクスなので、フィット感に優れたかぶせ持ちの相性は最高です。自然な手の感覚でマウスを覆うことができるので、ストレスを感じません。Prime Mini Wirelessはその名の通りサイズが小さいマウスなので、手が小さい人でもエルゴノミクスのフィット感を無理なく堪能できるでしょう。
一方で手汗をかくと、やや滑りやすくなる印象。エルゴノミクスのマウス全般に言えることですが、手汗をかきやすい人は、親指にやや力を入れて持つとよさそうです。
つかみ持ち
続いて「つかみ持ち」の使用感。
つかみ持ちもストレスなく使用できる印象です。マウス本体の重量が軽いので、マウスをガンガン振ってもすっぽ抜けることはなさそう。小指の付け根あたりで支えると安定します。
一方でサイドボタンがあまり突出していないため、やや押しにくいかもしれません。
つまみ持ち
最後は「つまみ持ち」です。
デザインがエルゴノミクスのため適していないかと思いきや、意外と持ちやすいです。左側面の出っ張り部分を支えると安定しますが、どうしても親指に力が入ってしまうため、長時間のプレイには向かない印象。
TrueMove Airセンサーの精度
TrueMove Airセンサーの精度をテストするために「MouseTester」を使用しました。
ポーリングレートはデフォルトの1000Hz、CPIは400、800、1600の5パターンで計測しています。使用したマウスパッドは「Corsair MM100」です。
どのCPIで計測してもおおむね安定しており、大きなセンサー飛びなどもありません。本記事の執筆時点では1週間ほどPrime Mini Wirelessを使用していますが、センサーの不調を感じるようなシーンもなく、安定した動作を確認しています。
各ボタンのクリック感
Prime Mini Wirelessに搭載された左右のマウスボタンは、光速の反応を実現した光磁気スイッチ「Prestige OM」。押下した印象はやや重く、クリック音が非常に大きい印象です。しっかりしたクリック感を得られますが、クリック音が気になるユーザーも多いかもしれません。
マウスホイールのノッチ&クリックはほどよい硬さ。ゲームプレイ中に誤ってホイールを回転させてしまう心配はなく、左右のマウスボタンと比べて軽いタッチでクリックすることができます。
サイドボタンはやや癖あり。手前のサイドボタン(戻る)は押下しやすいのですが、奥のサイドボタン(進む)が押下しにくい印象です。
サイドボタンは突出しているため目視せずともボタンの存在を確認できるのですが、触れただけではどちらのボタンなのか判別しづらい形状をしています。2つのボタンの間隔も狭いため、奥のサイドボタンを押下する際には少し戸惑ってしまうかもしれません。
マウスソールと滑り具合
マウスソールは頭部左右に1つずつ、センサー付近に1つ、後部に1つの計4カ所。100%バージングレードのPTFE製で、滑り具合は申し分なく、しっかり滑ってしっかり止まってくれます。
ちなみに交換用のマウスソールも販売されています。
接続方法
Prime Mini Wirelessの接続方法は、2.4GHzのワイヤレス。付属のドングルがUSB Type-Cなので、接続できない場合はケーブルとドングルエクステンダーを挟みます。サイズはそこまで大きくありませんが、ややデスクスペースを必要とするのでご注意。あと見た目が「赤べこ」っぽいです。
ワイヤレステクノロジー「Quantum Wireless 2.0」を採用しており、ワイヤレスのゲーミングマウスで懸念される遅延は全く感じません。
もちろんケーブルを接続して有線で使用することも可能。充電を忘れてゲームプレイ中にバッテリー残量がなくなってしまった場合にも安心です。ケーブルはマイクロファイバー製スーパーメッシュを採用しており、非常に軽く有線で使用していても引っ張られるようなストレスを感じません。
「SteelSeries GG」ソフトウェアによるデバイス管理
Prime Mini WirelessはSteelSeries製品のデバイス管理ソフトウェア「SteelSeries GG」を使用することで、ボタンの割り振りやイルミネーション、CPIやポーリングレートの設定を変更することができます。
複数設定の保存が可能で、初期の「Default」は各パラメータの設定を変更しても保存できません。新しく設定を作成する必要があります。
CPI(DPI)は100から18000まで100刻みで変更が可能。ポーリングレート(レポートレート)は1000Hz、500Hz、250Hz、125Hzの4パターンから設定可能です。
Prime Mini Wirelessのイルミネーションはマウスホイールのみ対応。残念ながら後部のロゴはイルミネーション対応していません。
バッテリー残量は、マウスの電源が入ったタイミングもしくはスリープからの復帰のタイミングで点滅するカラーによって判別可能です。5%以下になった場合は、イルミネーションが赤で点滅します。
なお、バッテリー残量は数値ではなくバッテリーのアイコンで判別します。上記のイルミネーション点滅も常に確認できるわけではないので、バッテリー残量の確認方法には難あり。
「Prime Mini Wireless」総評
Prime Mini Wirelessを1週間ほど使用したうえでのレビューでした。クリック音が大きいのは気になりますが、ゲーミングマウスとしての機能は申し分なく、競技性の高いゲームにおいても大きく活躍しそうです。
ワイヤレスでありながら73gというマウス重量を実現しているため、長時間ゲームをプレイしていても腕が疲れにくいのも嬉しいですね。
ワイヤレスのゲーミングマウスを探しているユーザーや、他のエルゴノミクスのゲーミングマウスではサイズが大きいと悩むユーザーに、ぜひ手に取ってもらいたい商品です。