なぜ「ヘル・イン・ア・セル2019」のセス・ロリンズvs”ザ・フィーンド”ブレイ・ワイアット戦はブーイングだらけだったのか

スポーツ
当サイトはアフィリエイト広告を利用しています
スポンサーリンク

このブログでWWEについて書くのは3年ぶりくらいになりますね。

現地時間10月6日にカリフォルニア州サクラメントでWWEのPPV『ヘル・イン・ア・セル2019』が執り行われたのですが、メインイベントであるセス・ロリンズvs”ザ・フィーンド”ブレイ・ワイアット戦は2019年で最も(観客が)荒れた試合となり、イベント終了後もブーイングが鳴りやみませんでした。

WWE公式チャンネルの動画では高評価の4倍にも膨れ上がる低評価の数が

それまで目立つブーイングもなく、登場するたびに大歓声の上がっていた2人の試合が、なぜここまで荒れてしまったのか?

WWE観戦歴15年のDopey(@shunpoko)がまとめていきます。

照明が暗すぎる

引用:Seth Rollins hits “The Fiend” Bray Wyatt with a Stomp: WWE Hell in a Cell 2019

試合を観戦していた多くのWWEユニバースが思ったことでしょう。試合全体を通して照明が暗すぎます。

序盤は選手の動きに対して観客が大きな反応を示していたので問題ないと思っていましたが、徐々に反応が薄くなっていくあたり、やはり後列の観客は試合がよく見えていなかったのではないかと思います。

もちろん、これは”ザ・フィーンド”ブレイ・ワイアットの怪奇キャラクターを際立たせるための演出なのですが、動画(テレビ)で観戦していても暗くて見づらいと思うレベルでした。

ただでさえヘル・イン・ア・セルという選手の動きが見づらい試合形式であるのにも関わらず、拍車をかけるよう輝度を落としてしまっているので、現地で観戦しているWWEユニバースは余計に見づらかったのではないでしょうか。

試合の後半で発生した”Refund(金返せ)”チャントは、この演出による試合の見づらさからきているのではないかと思います。

“ザ・フィーンド”ブレイ・ワイアットの過大な強キャラ設定

引用:Bray Wyatt on the horrors to come at WWE Hell in a Cell: Raw, Sept. 30, 2019

WWEが”ザ・フィーンド”ブレイ・ワイアットをプッシュしたいという意思は伝わりますが、さすがにキャラクターとして強くしすぎです。

セス・ロリンズはフィニッシャーであるカーブ・ストンプを何十回も繰り出しましたが、それでも決着がつかないのは流石にプロレスとして面白くなりません。

観客もカーブ・ストンプが3回連続で繰り出された辺りたりからブーイングをしています。

過去にもいくつかの強キャラクターが排出されて人気を博しましたが、今のWWEユニバースが求めているのはプロレスとして白熱できる試合内容です。

ブレイ・ワイアットはもともと試合作りができて、キャラクターとしての個性も強いので、WWEユニバースから人気がありました。ここまで強キャラ設定にする必要はなかったのではないでしょうか。

WWEは”ザ・フィーンド”ブレイ・ワイアットをアンダーテイカーのようなキャラクターにしたいと目論んでいるみたいですが、流石に何度もフィニッシャーを返すのはやり過ぎです。

試合の決着がまさかの反則裁定

引用:Seth Rollins hits “The Fiend” Bray Wyatt with a Stomp: WWE Hell in a Cell 2019

WWEユニバースが荒れた最大の原因はコレでしょう。ヘル・イン・ア・セルはノーDQのハズなのに、なぜか試合結果はセス・ロリンズの反則負け。誰もが「は?」と言いたくなるでしょう。

個人的にカーブ・ストンプの安売りがされる中盤までは試合を楽しめました。セス・ロリンズはあの暗い照明の中で、よくあの高くて綺麗なフォームのフロッグ・スプラッシュを繰り出せたな、と感銘を受けたほどです。

入場でも試合内容でもお互いに歓声が上がっていたので、WWEユニバースの反応も非常に良かったと感じています。

観客の反応からすると、今回の試合では”ザ・フィーンド”ブレイ・ワイアットがWWEユニバーサル王座を獲得することを望んでいたのでしょう。

それはセス・ロリンズがフィニッシャーであるカーブ・ストンプを3連続で繰り出したタイミングでブーイングが目立ち始めたこと、”ザ・フィーンド”ブレイ・ワイアットが立ち上がるタイミングで大歓声がおこることからも分かります。

それだけ”ザ・フィーンド”ブレイ・ワイアットに対する期待値が高かったにも関わらず、決着がつかなかったことでWWEユニバースの不満が爆発してしまったのでしょう。

「PPVの試合を踏み台にして、後に開催される大規模なPPVで決着をつけさせる」というパターンはWWEで何度も見かけてきましたが、今回はの試合に関してはWWEユニバースの期待値が高かったのもあり、決着がつかなかったというのは非常に残念な結果であったとしか言いようがありません。

さいごに

WWEのブッカーはもう少しユニバースが求めているものを理解する必要がありそうです。

今回の試合で最も目立ったのは”AEW”チャントでした。競合団体であるAEWは”All Elite Wrestling”の名の通り、試合内容を重視したスタイルで大きな話題を呼んでいます。

WWE内でもRAWやSmackDownよりも試合内容に重きを置いたNXTの盛り上がりは異常で、レスリング・オブザーバーからの評価も非常に高いです。

WWEがWCWやECWと競っていた頃のストーリー性を求めているユニバースは、以前ほど多くないのでしょう。

今はベビー・ヒール問わず、試合で興奮させてくれるスーパースターに声援が上がっています。ロマン・レインズも以前ほどではありませんが、大きなブーイングがあったのもそういった理由からです。

WWEのブッカーは過去の失敗から学んでいないのかと豪語したくなりますが、”ザ・フィーンド”ブレイ・ワイアットのプロモーションが順調だったので「これならストーリー重視でもいける」とでも思ったのでしょう。結果的に大ゴケしてしまいましたが。

スーパースターが悪いんじゃないです。ブックが悪いんです。

スポーツ
スポンサーリンク

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事が面白いと思ったら、ぜひシェアをお願いします!