当サイトは広告を導入しています(景品表示法に基づく表示)

落ち着いた雰囲気だけどワンオペは地獄?カフェ×スーパーマーケット経営の「Cafemart Simulator」レビュー

ゲーム/eスポーツ
スポンサーリンク

2025年2月26日、Steamでアーリーアクセス開始となったゲーム「Cafemart Simulator」。その名の通り、カフェとスーパーマーケットの両方を経営するシミュレーションゲームです。近年やたらと人気を博しているシミュレーター系ゲームの中でも特に話題となった「Supermarket Simulator」にカフェ要素を足したタイトルというと、分かりやすいでしょうか。

本記事では、そんな「Cafemart Simulator」をプレイした感想をレビューとしてまとめていきます。なお、プレイ時のバージョンは0.5です。

スポンサーリンク

「Cafemart Simulator」ってどんなゲーム?

「Cafemart Simulator」ゲーム概要

タイトル Cafemart Simulator
ジャンル シミュレーション
開発元 Romenics、Artaani
発売元 Science Interactive
対応プラットフォーム Steam
価格 920円

※いずれも2025年3月22日時点の情報です。

「Cafemart Simulator」はどんな人にオススメ?

カフェとスーパーマーケットが同時に経営できる

「Cafemart Simulator」はカフェ要素を前面に出したシミュレーションゲームなので、ゆったりと落ち着いた雰囲気の店舗を経営してみたいというプレイヤーにとっては、心揺さぶられるゲームの一つとなるでしょう。昨今の流行であるシミュレーター系のゲーム入門にもピッタリだと思います。

しかしそんな雰囲気とは裏腹に、プレイヤーはカフェとスーパーマーケットの両方を管理しなければならないので、スーパーマーケットのレジをさばきつつ、カフェで注文されたパンを温めてコーヒーを入れて……と、その作業量は膨大です。そのため、他のシミュレーター系ゲームをプレイしてきたけど「スーパーマーケット経営だけでは物足りない」といった玄人ゲーマーにもオススメできます。

また、マルチプレイヤーにも対応しているのもうれしいポイント。スーパーマーケットではレジ担当と在庫管理担当、カフェではパン担当とドリンク担当など、店舗を拡大していくにつれて作業を分担していくとより効率的にゲームを進行できるようになります。

「Cafemart Simulator」のゲームシステム・特徴

ゲームの流れ

新規ゲーム開始時には24のチュートリアルが用意されています

新規ゲームを開始すると、画面右上にチュートリアルが表示されます。指示された行動をとると自動でチュートリアルが進行するので、まずはチュートリアルを見ながらプレイしていきましょう。ゲームの流れとしては店をオープンすると時間が進み、お客さんがやってくるので、プレイヤーは主に以下の作業をこなしていきます。

  • スーパーマーケットのレジではお客さんがレジに持ってきた商品をスキャンし、現金でお釣りを渡す。
  • カフェのレジではお客さんが注文した商品を取り出し、提供する(現金のやり取りはしない)。
  • スーパーマーケットおよびカフェで提供している商品の在庫が減ってきたら、新たに注文して陳列する。

上記の作業を繰り返し、商品を売り上げてひたすらレベルを上げるのが目的です。レベルを上げることで提供できる商品の種類(ライセンス)を増やすことができ、ライセンスが増えれば増えるほど在庫管理が難しくなり、カフェの注文も複雑化していきます。

ゲームそのものに最終目標は設定されていませんが、Steamの実績として「店舗を最大サイズまで拡大する」や「全ライセンスのアンロック」などが用意されているので、全実績解除を目標にプレイするのもいいかもしれません。

ゲームの難易度

スーパーマーケットの商品を発注してすぐ届けてもらうには追加料金が発生します

「Cafemart Simulator」の難易度は、所有するライセンスの量に応じて難しくなっていきます。ライセンスが多ければ多いほどカフェで注文された商品を探すのに時間が掛かりますし、スーパーマーケットでは在庫管理の対象商品が多くなり、発注や陳列に時間が掛かるでしょう。

前述の通り、カフェとスーパーマーケットのレジでは、それぞれ作業内容が異なります。カフェではレジでお客さんがパンやドリンクなどを注文するので、プレイヤーは注文された商品を用意し、提供するのが主な作業内容です。その際、スーパーマーケットのレジとは異なり、現金の受け渡しはありません。

カフェのレジでの注文

また、コーヒーマシンやドリンクサーバーといった商品をその場で作る機器や、パンを温める電子レンジといった機器も用意されているため、注文された商品を提供するだけという単純なルーティンにならない点も、このゲームの魅力といえるでしょう。電子レンジでパンを温めるのには5秒を要するので、その間にすぐ提供できる他のパンやドリンクを準備する、ドリンクは注文する前から用意しておくなど、プレイを重ねるうちに自然と効率的な動きができるようになってきます。なお、このゲームの商品には消費期限や劣化という概念はなく、数日前に焼いたパンや数時間前に入れた炭酸飲料などを提供しても、全く問題ありません。

一方で「Cafemart Simulator」の残念な点として、カフェの注文内容が分かりにくいという点が挙げられるでしょう。上記画像のように注文は商品名などの文字ではなく、商品の画像で確認することになります。この画像がかなり小さく、さらに「編み込みパイ」と「ケシの実パン」や「バニラドーナツ」と「クッキー」など、似たような画像の商品がいくつかあるため、慣れないうちや多忙なときは商品が混同してしまうことも。デフォルトではZキーを押することでズームできますが、もう少し分かりやすくしてほしかったというのが正直なところです。

スーパーマーケットのレジでは正しい金額のお釣りを渡すことが求められる

スーパーマーケットのレジではお客さんから受け取った金額に対し、お釣りを渡すのが主な作業になります。お客さんが何の商品を購入しようが関係なく、正しいお釣りを渡すことができればいいので、カフェのレジと比較するとやや単調な作業になります。

しかし紙幣5種類、硬貨5種類の計10種類のお金を取り扱うので、慣れるまでは戸惑うかもしれません。あまりにもお釣りが多い場合やレジが混雑しているときは「自動でお釣りを出す」機能を活用すると便利です。これは一種のアビリティのようなもので、使用するとクールタイムが発生しますが、正しい金額でお釣りを提供してくれます。また、このゲームではスタッフを雇うことができるので、資金に余裕ができたらスーパーマーケットのレジ作業はスタッフに任せ、プレイヤーはカフェの注文対応に専念するといいでしょう。

「Cafemart Simulator」良かった点

キャラクターや店舗のカスタマイズの幅が広い

顔のカスタマイズだけでもかなり細かく設定できます

「Cafemart Simulator」は操作するプレイヤーの見た目をカスタマイズできます。上記画像のように顔のカスタマイズであれば、顎の高さから幅、サイズなどかなり細かい設定が可能。服も豊富な種類が用意されているため、キャラクターカスタマイズが好きなゲーマーにとってはうれしいポイントとなるでしょう。

インテリアは45度回転させることが可能

また、インテリア(家具)の購入や敷地拡大など、店舗のカスタマイズにも対応しています。インテリアは90度だけでなく45度の回転ができるなど、シミュレーター系ゲームの中でもかなり自由度の高いカスタマイズが可能です。また、壁や床の模様変更およびテーブルのデザインは無料で変更できるのもうれしいポイント。カフェとスーパーマーケットで床の模様を変えたり、境目にパーテーションを設置するなど、自分好みの内装に仕立て上げられます。

自分のペースで進められる

オープンからクローズまでずっと待っててくれるお客さん

ここまでの解説だと「Cafemart Simulator」は息つく間もない、とても多忙なゲームだと思われるかもしれませんが、意外にもお客さんは時間に厳しくありません。試しにカフェのレジでオープンからクローズまで1人も商品を提供せずに放置してみましたが、途中で離脱することも苦情を入れることもなく、ずっと待ち続けてくれました。

また、店舗の想定客数と実際の到着数にも差異がなかったため、このゲームのカフェでは提供に時間が掛かったとしても、売上や客数が減ることはなさそうです(スーパーマーケットは検証していませんは、おそらく同じかと思います)。なので慌てず、しっかり丁寧に作業に専念するのがよいでしょう。

「Cafemart Simulator」気になる点

お金が貯まりにくい

営業3日目のサマリー

時間に無頓着なお客さんしか来店しない「Cafemart Simulator」ですが、利益は他のシミュレーター系ゲームよりも上がりにくいと感じました。上記画像は営業から3日目のサマリーで、お客さんの不満が0でも純利益はたったの25ドルほど。この日はライセンスやインテリアを購入したため利益が少なくなっていますが、発注がない日でも1日の利益は500ドル達成すればいい方です。

ちなみに新商品を提供するのにどれくらいのお金が必要かというと、ライセンスの購入が250ドル前後、1ライセンスの商品一式を発注するのに100ドル前後、新しく商品を陳列するシェルフを購入するのに30ドル前後で、大体400ドルほどとなります。

また、ライセンスを取得した商品は陳列されていないとお客さんから苦情が入るので、在庫0は絶対に避けなければなりません。そのため既存商品の在庫が少ない場合は追加発注の必要があるので、最終的に1日1ライセンス購入できれば順調といったところでしょうか。

デフォルトで200%の価格設定

「利益が上がらないのであれば、商品の価格を上げればいいじゃないか」と、多くのプレイヤーは思うかもしれません。しかし「Cafemart Simulator」で販売される商品のデフォルト価格設定はなんと200%と、最初からぼったくり価格です。

価格設定は最低200%から20%単位で調整できますが、220%にするとすぐにお客さんから「高い」と文句を言われます(苦情にならないのが救い)。また、物価の変動や需要供給などの指標もないため、特に価格を変更する必要がありません。この辺りの経営戦略ができると、よりゲームとして面白くなりそうだなと思いました。

まとめ(総評)

勝手に相席しているお客さん

以上、Steamのシミュレーションゲーム「Cafemart Simulator」のレビューでした。色々とツッコミどころはあるものの、これまでリリースされてきたシミュレーター系のいいとこ取りをしたようなゲームで、シミュレーター系の初心者から熟練者まで、幅広いプレイヤーにオススメできます。